一人舞台

ダメ人間より生まれるたわいの無い趣味と思考の数々

なるべく働きたくない人のためのお金の話 書評

困ったことに寝付けないし、最近怠さから本を読んで過ごすことが多いので、また紹介でも・・・。

 

なるべく働きたくない人のためのお金の話

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20代で隠居という本で話題になって、その後も年収90万で東京ハッピーライフと、少ないお金で幸せに生きることをテーマに書いてらして、この本はそれらのまとめ的な本になっているように感じました。

 

単にいかに少ないお金で暮らすか・・・ではなく、自分にとって何が一番重要なのかを考え、日々の生活で最低限必要な物を紡ぎ出していく。そこから最低これだけのお金があれば食うに困らないというところを目指していこうという話。

著者も最初から「隠居しよう!」と目指していたわけではなく、東京に住んでいた時に「何故日々こんなに一生懸命働いて、つらい思いをして、そのくせ家賃や税金で殆ど有り金が消え、こんなにも余裕がないのか・・・こんな生活は続けられない!」と思ったことが発端だと語っています。

 

後はお金を擬人化して考えてみるくだりは、斬新でありつつも「変わった人だなぁ・・・」という印象を受けました。

感謝したり、謝ったり、自分がお金だったらどういう風に使われたいのか?という感じで、こうすると次第に大切に扱うようになっていくのだとか。

 

それよりも、自分が一番気になったのは「自分の感覚を大事にするって、案外凄く難しいことなのではないか?」ということでした。

この方に限らず、いろんなところで同じようなことが語られていますよね。それ自体には異論はありませんが・・・

周りが高学歴で、高収入で、友達がいて、沢山の人脈があって、尊敬されていて、いろんな人が認める特技や表現ができて、結婚して、家族がいて、マイホームもあって、それらが「幸せの形、目指すべき事、人間としての優れた形」という価値観の中にあったらどうだろう。自分の価値観が揺るがないだろうか?動揺しないだろうか?

ついこの前まで、自分と似たような能力、境遇だった人が、ある時なんらかの形で評価されたり、何かのきっかけを掴んでいい方向に風向きが変わり始めたら、焦らないだろうか?

「何故自分にはそういう能力が無いのか。切っ掛けが無いのか。気持ちが切り替わらないのだろうか。ずっと恐れて、不安に駆られてばかりなのだろうか」

自分が人と関わるのが嫌な理由の一つには、そういう部分があるのだと思う。

卑しい感情だとは思うのだけど、以前まで応援?していたブロガ―の人もこういう理由から見るのをやめてしまったことがある。

自分もそうなるのだろうか?そんな切っ掛けなど来ず、死ぬまで彷徨うのだろうか。

 

自分の価値観を認めるのにも他者の承認が必要に思えてならない。

自分はこれで良いと思っていても、会う人全員から否定されたら、誰からも相手にされなかったら正気を保てるだろうか?

そうでないから、なんだかんだ言って、認めてくれる人がわずかながら存在するからこそ、認めることができるのではないだろうか?

他者からの承認など必要とせず、自分で自分を肯定できる程、人間は強くない気がするのだが・・・。